旅先を歩くとき、町の中心がどこなのかを把握することって大事なことかもしれない。駅前あたりの商店街にある場合は一番簡単だけど、長崎市はそうじゃない。
長崎市の中心は中島川の近くにある浜の町。JR長崎駅から徒歩だと15分かかる。歩きながらいつも納得いかない気持ちになる。それは丘をひとつ越えなければならないことだ。理由は、長崎開港(1570)から出島が置かれた鎖国時代、貿易のための水運利用によって町の中心となっていったのは中島川で、長崎駅付近は出島を除いてかつては海だった。昔は坂を越えて町まで行く必要はなかったのだから仕方ないか。
写真の、築町の露店商のおじちゃんやおばちゃん達は、自分の中でこの町のシンボル的な存在。メルカ築町というビルが建つ前はもっとたくさんいたけど、今はめっきり減ってなんだか寂しい。築町は、浜の町の入口付近にあり、鮮魚店、海産物・生鮮食料などを扱った店が多く並ぶ海岸(中島川下流域)を埋築してできた町。
築町から道路と中島川を挟んで、浜の町アーケードの入口。ウィキペディアによると、このアーケードは全域が国道324号として指定されている珍しい道路であり(同様の事例が大阪府東大阪市の一部にも存在する)、アーケード街入口には国道番号標識が設置されている、とある。確かに昔の白黒写真で、今のマクドナルドあたりをバスや車が走ってるのを見たことがあるけど、今は深夜から早朝以外は、歩行者しか通行できない。
さすが観光の町、長崎。旅人が喜びそうな見どころが満載!